前橋・田口浄水場 〜水源から有害物質検出 1キロ先に産廃埋設〜
2006年10月3日(火曜日)上毛新聞(19)社会欄

前橋市田口町の田口浄水場一号水源で、環境基準を大幅に上回る有害物質のテトラクロロエチレンが20年近くにわたって検出され、市が安全対策を講じた上で給水していたことが2日までに分かった。水源から約1キロメートル離れた渋川市北橘町の坂東工業団地で、産業廃棄物のカーバイド(燃料)かすが埋められていることが明らかになっており、関連性を調べている。

前橋市水道局によると、水源では1987年ごろ、基準の2.8倍にあたる1リットルあたり0.028ミリグラムのテトラクロロエチレンを確認した。
対策として89年、除去装置を導入。微生物を利用した処理を施し、各家庭には基準の十分の一の0.001ミリグラムに落として給水している。通常の水源で年4回実施している検査を年12回に増やして監視を強化。数値に大きな変動はないという。市水道局は「水質基準よりも低い数値にしており、安全面では何の問題もない。」と強調している。

田口浄水場には、7つの水源があるが、これまでのところ有害物質は1号水源以外からは検出されていない。さらに、市環境化が田口町内の個人所有の井戸と桃の木川で行った水質検査でも検出されなかった。テトラクロロエチレンの除去には、装置代約六千万円に加え、年間四百万円の維持費用がかかっているという。
坂東工業団地は79年、県企画局が造成し分譲。土地を購入した業者が県を相手に、工場の移転費など約6億円の損害賠償を求める民事訴訟を8月に前橋地裁に起こしている。

県は現地でのボーリング調査を検討しており、撤去の可能性も視野に、ごみと地下水汚染の因果関係を調べていく方針。前橋市水道局は「汚染源を除去して早くきれいな水に戻して欲しいが、法的な争いになっているので慎重に見極めたい」と話している。テタラクロロエチレンはドライクリーニングや、金属・半導体の洗浄などに用いられる有機塩素系溶剤。体内に蓄積されると、中枢神経や内臓に障害が出るとされている。



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